00年8月号 「ゲームセンターを彩ってきた魔女っ子たちの艶姿が甦る!」
(TEXT:田渕健康、ILLUSTRATION:AKD)

いつの時代も不思議な魅力で我らを魅了し続ける「魔女っ子」。
そんなラブリーな彼女たちの登場するオールドゲームをピックアーップ。

04/07/15 アップ

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●本文

 毎回、業界的に硬派な見地からオールドゲームを再検証していく当コーナーでありますが、アルカディア規定34条によると、年に2回ばかし「イロモノくくり」という難儀なカテゴリーでの開催が決定づけられているのです。
 年に2回のうち1回が、その年の「干支」にちなんだオールドゲームを紹介する「干支ゲー」特集であり、残る1回がこそが、オールドゲームに登場する女キャラたちにスポットを当てる「娘祭り」なのであります。
 なんともカルマ高ぇなあオイ、と鼻で笑い飛ばされそうなくくりではありますが、アーケードゲームにおける「女キャラ」の存在は商業的にもゲーマーの感情的にも外せない要素ゆえ、ここは一つ本腰入れて、オールドゲームに登場してきた各種女性キャラクターに焦点をブチ当てていく次第です。
 さて、記念すべき「娘祭り」第1回目のテーマは「魔女っ子」。過去の名作に登場した、のっぴきならねぇ不思議なフォースを持った娘さんたちが登場したゲームを取り上げるゾーっと。

■アーケードゲームにおける魔女っ子観

 一言に「魔女っ子」といっても、そのイメージには千差万別あると思われます。当企画で挙げられている「魔女っ子」は、いかなるアビリティを有しているかというと、

1:現代科学では解明できない不可思議な力を行使する
2:自分の中に有する「魔力」のほかに、アイテムを触媒にしてより強力な魔術が使える
3:ろりろり

 とまぁ、こんなところでしょうか。これらの諸条件を圧縮していえば「非科学的な術を使う小娘」ということになるのですが、これではあまりにも極端かつ寂寥感すら漂う思いなので、ソフトにまとめて「不思議な力を持った女の子」ということにしておきましょう。
 普通、マンガやTVに出てくる魔女っ子といえば、その力をもって荒れ野に花を咲かせたり、友人と憧れの先輩との仲をとりもってやったりと、なかなかに夢あふるる活動内容を見せています。
 しかし、アーケードゲームに登場する魔女っ子の場合は、すべからく「魔法の力=武力」という捉え方をされるのが普通です。その魔力をもってして、蛮行を働く世の悪漢どもに喝を入れる……それが、アーケード魔女っ子の宿命であるのです。
 魔法の力で病床の子供に生きる活力を与えたり、小鳥さんと楽しく会話したりと、他のメディアに見られるハートウォーミングな魔女っ子世界に背を向けるごとく、アーケード魔女っ子が生きる世界に渦巻くのは破壊に次ぐ破壊! 爆炎に次ぐ爆炎!魔女っ子と書いて懲悪マシンと呼ぶかの如く、彼女たちは戦乱に明け暮れる……のでありますが、あまり凄惨な雰囲気を感じさせないのは、魔女っ子たちが持つリリカルでラヴリーな魅力が成せる技でありましょう。

■俺たち夢色ドリーミン

 「魔女っ子」が登場するゲームは、登場するキャラクターが持つ性質ゆえか、「不思議な魅力」に満ちているものが多数存在します。
 多くのプレイヤーに「ゲーム」という枠を越えた、必要以上の思い入れを抱かせ、何やらほのぼのとした気持にさせてくれる、そんなハートフルな魅力が魔女っ子ゲームにはあるのです。
 ゲームの中に成立しているファンタジックな世界観と、モニターの中の魔法少女が織り成すキュートな表情。それこそが、我々プレイヤーを魅力して虜にしてしまう魔女っ子ゲームが持つ最大の魔法なのではないでしょうか。
 などともっともらしくまとめつつ、今後登場する魔女っ子モノに必要以上に期待したいデスね。

●右ページカットキャラ解説

■右上:ピュア『カプコンワールド2(1992/カプコン)』
■右下:コットン『コットン(1991/サクセス/セガ)』
■中央:トレミー『フェアリーランドストーリー(1985/タイトー)』
■中央上:チッタ『魔法大作戦(1993/ライジング)』
■中央下:ジル『魔法警備隊ガンホーキ(1992/アイレム)』
■左上:アルル・ナジャ『ぷよぷよ(1992/コンパイル/セガ)』
■左下:メル『プリルラ(1991/タイトー)』

●コラム(左ページ上段左側)
アーケード魔女っ子の定義

 アーケードゲームに登場する「魔女っ子」は数あれど、そこはかとなく共通する要素があったりするからこりゃまた不思議。よって、ここに彼女たちに共通しているような気がする)要素を集めてみた。

○三つ編み多し
○「杖」に類似するエモノを持ってる
○露出度少なし
○動物のお供がいない
○なぜか常に命懸け

●コラム(左ページ上段右側)
魔女っ子ゲームダイナマイトメモリアル

 アーケードシーン魔女っ子の草分け的存在ともいえるのが『フェアリーランドストーリー』に登場する「トレミー」である。三角帽子に黒装束&ステッキという、スタンダードな魔女っ子スタイルで多くの人々を萌えさせた。
 90年代初頭には、己の欲望のままに天空を翔けた「コットン」や、時のネジを取り戻すために不思議世界を冒険する「メル」が、熱い支持を受ける。ヒソカに忘れがちだが、『ぷよぷよ』の主人公「アルル」も魔道師見習いということで、一応魔女っ子だ。

●コラム(左ページ左側)

魔女っ子近似値 その1
巫女系

 「魔法」に近い力を有しつつも、実際には魔女っ子じゃないといった女の子ちゃん。行使するのは巫力や神通力といった類。『リターンオブイシター(1986/ナムコ)』の「カイ」や、戦国シリーズの「こより」、『サムライスピリッツ(1993/SNK)』の「ナコルル」などがいる。

魔女っ子近似値 その2
超能力系

 魔女っ子と同じく不思議な力を有しているが、魔法ではなく「超能力」と呼ばれる力を行使。
 代表格として『サイコソルジャー(1987/SNK)』の「麻宮アテナ」がいるが、魔法との線引きを明確にしていくことが、今後の課題といえる。

●欄外

最新型魔女っ子には『ガンバード(1994/彩京)』のマリオン、『超鋼戦記キカイオー(1998/カプコン)』の「ポリンちゃん」、ポップンシリーズの「マジカルメイ」&「スペースマコ」などが挙げられる。アダルト部門としては『ウォーザード(1996/カプコン)』の「タバサ」や『クイズなないろドリームス虹色町の奇跡(1996/カプコン)』の「真由美先生」がいる。

(写真キャプション)

アルル・ナジャ 『ぷよぷよ(1992/コンパイル/セガ)』
 人気シリーズ『ぷよぷよ』の顔とも言えるキャラクター。元はMSXで発売された『魔導物語』に出演していた。

ピュア 『カプコンワールド2(1992/カプコン)』
 「カプコンワールド2」に登場するプレイヤーキャラ。帽子のカワイさは悶絶モノ。伊勢丹で売ってほしい。

花小路クララ 『豪血寺一族2(1994/アトラス)』
 異色の格闘『豪血寺一族2』に登場。外見の愛らしさと反比例するかのように、性格は凶悪無比だ。


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